東京で蓄電池の補助金はいくら?都の1kWh10万円と区の助成の重ね方
2026-09-30 公式サイト確認・執筆
東京で家庭用蓄電池を入れるときの補助金は、東京都の助成が中心です。金額は蓄電容量1kWhあたり10万円で、DR実証に参加しない場合は1戸120万円が上限です。区の助成は当サイトで確認した区で上限5万〜25万円あり、都と重ねられる区が多くあります。
ただし都の計算では、区の助成額を経費から先に差し引きます。区の10万円がそのまま手取りに加わるとは限りません。この記事では、都と区の金額の出し方と、重ねたときの計算を順に示します。
東京都の助成は1kWhあたり10万円
都の制度は令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業です。事務局はクール・ネット東京(東京都環境公社)で、次の2つを比べて小さいほうが助成額になります。
- 対象経費:蓄電池の機器費と工事費(IoT機器を含む・税抜)から、国と他の自治体の補助金を引いた額
- 計算額:蓄電容量×10万円。DR実証に参加する場合は加算あり
DR実証は、電力のひっ迫時などに蓄電池の充放電を外部から調整する取り組みです。参加すると1台あたり10万円、エネルギーマネジメント機器やIoT機器を新しく付ける場合は15万円が加算されます。DR実証の契約は、交付申請兼実績報告の前に結ぶ必要があります。
すでにある蓄電池に容量を足す「増設」は、1kWhあたり6万円(DR実証に参加しない場合の上限は1戸72万円)です。所得制限は、公式ページ・実施要綱・交付要綱のどれにも書かれていません。
2026年10月1日からの機器の条件
2026年10月1日以降に事前申込をする場合、対象機器が絞られます。SII(環境共創イニシアチブ)の「令和8年度の登録済製品一覧」に載った機器だけが対象です。例外は、2026年4月1日〜6月30日に契約した事業です。
見積もり中の機種が令和7年度以前の登録品なら、10月以降の事前申込では対象外になりえます。業者に「令和8年度のSII登録品か」を確認してから契約してください。
区の助成は金額の出し方が4通り
区の蓄電池助成は、金額の決め方で次の4つに分かれます。いずれも2026年9月30日までに区の公式ページや案内PDFで確認した内容です。
(1) 定額
- 杉並区:5万円(蓄電容量3kWh以上)
- 足立区:上限5万円(区内事業者の利用で6万円)
- 中野区:10万円(4kWh以上で太陽光発電と接続していること)
(2) 容量に比例
- 新宿区:1kWhあたり1万円(上限10万円)
- 北区:1kWhあたり1万円(上限10万円。区内業者なら1.2万円・上限12万円)
- 江東区:1kWhあたり1万円(上限10万円)。太陽光と同時に申請すると1kWhあたり2.5万円(上限20万円)
(3) 費用の割合
- 目黒区:設備本体価格の3分の1(上限7万円)
- 葛飾区:助成対象経費の4分の1(上限20万円)。太陽光と併設すると一律5万円を加算
(4) 今年度は対象外
練馬区のカーボンニュートラル化設備設置補助金は、令和8年度の対象設備に蓄電池を含みません(区公式ページで確認)。
新宿区・江東区・中野区は、太陽光発電(新宿区と江東区はエネファームでも可)と常時接続していることが条件です。蓄電池だけを単独で置く場合は、この3区の助成は使えません。
都と区を重ねたときの計算
都と区の助成の合計は、税抜の工事費を超えられません。都は区の助成を経費から引いて計算し、確認した区の多くも合計が経費を超えた分を区の側で減らします。
次の2例は、計算の流れを見せるための仮の金額です。相場を示すものではありません。
例1:7kWhで税抜140万円・新宿区
- 新宿区:7kWh×1万円=7万円
- 都:計算額は7kWh×10万円=70万円。対象経費は140万円−7万円=133万円。小さいほうの70万円
- 合計77万円。区の7万円はそのまま上乗せになります
例2:10kWhで税抜105万円・新宿区
- 新宿区:10kWh×1万円=10万円(上限いっぱい)
- 都:計算額は100万円。対象経費は105万円−10万円=95万円。小さいほうの95万円
- 合計105万円。都だけなら100万円なので、区を使って増えたのは5万円です
例2のように機器の価格に対して容量が大きいと、都の助成だけで経費の大半が埋まります。区の上乗せが効く余地は小さくなります。また都の計算は税抜なので、計算上は消費税分が自己負担として残ります。
実際にどちらの助成が減るかは、交付決定の順番や各要綱の書き方で変わります。目黒区や北区は申請時に他の補助金の額を届け出る決まりなので、都の申請額を先に業者と見積もっておくと手戻りが減ります。併用の考え方は補助金の「併用」入門にまとめています。
申請の順番は都の事前申込が先
都の助成は、機器の売買契約の前に事前申込が必要です(交付要綱第8条)。事前申込の受付より前に契約した分の経費は、原則として対象になりません。設置が終わったあとに、交付申請兼実績報告を出します。
区は、工事の前に申請する区と、設置後に申請する区に分かれます。
- 工事の前に申請:江東区(着工前に申請が必須)、葛飾区(着工の4週間前までに事前協議を申し込む)
- 設置後に申請:新宿区・目黒区・中野区・足立区
工事前型の区に住んでいる場合、都の事前申込と区の申請の両方を済ませてから着工します。事後型の区でも、都の事前申込だけは契約前に必要です。手続き全体の流れは申請の流れと必要書類で説明しています。
2026年9月末時点の受付状況
区の助成は先着順が多く、9月に締め切った区が出ています。
- 北区:2026年9月25日15時15分に予算額に達し、令和8年度の受付を終了
- 中野区:前期は9月4日14時に終了。後期は11月30日8時30分に受付開始
- 目黒区:9月15日時点で予算3,030万円に対し申請額75.9%
- 新宿区:第2期(10月16日まで)は9月14日時点で予算残率76%
- 足立区:第2期は9月30日まで。第3期は10月1日〜12月28日
都の助成は、クール・ネット東京の該当ページで「受付中」の表示です(2026-09-30確認)。予算は断熱・太陽光住宅普及拡大事業の全体で約1,012億円と公表されていますが、蓄電池分の残額は公表されていません。予算が尽きたときの扱いは補助金の予算がなくなったらで整理しています。
国の補助との関係
都の公式ページは、国の補助は別の手続きで、蓄電池の窓口はSIIだと案内しています。当サイトでは国の蓄電池補助の中身をまだ確認していません。国の補助を受けた場合も、都の対象経費からその額が引かれます。
神奈川にお住まいの方は神奈川の蓄電池の補助金をご覧ください。お住まいの区市の最新の状況は東京都の補助金一覧から確認できます。