家庭用蓄電池の補助金は神奈川でいくら?国・県・市の三層をやさしく整理

2026-08-27 公式サイト確認・執筆

「太陽光と一緒に蓄電池も入れたい。補助金はいくら出るの?」——蓄電池は本体だけで100万円を超えることも珍しくない設備なので、補助金の有無で判断が変わります。ところが調べ始めると、窓や給湯器の補助金の話ばかりが出てきて、蓄電池の情報になかなかたどり着けません。

理由ははっきりしています。蓄電池は、いま話題になっている国の大型キャンペーンの対象に入っていないからです。この記事では、蓄電池のお金がどこから出てくるのかを、国・県・市の三層に分けて整理します。

まず結論:蓄電池は「県と市」が主役

国の住宅省エネ2026キャンペーンは、みらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業の4つで構成されています。対象は住宅の断熱、窓の改修、高効率給湯器の設置などで、蓄電池そのものへの補助は含まれていません(2026年8月27日にキャンペーン公式サイトで確認)。

つまり、窓なら先進的窓リノベ2026事業、エコキュートなら給湯省エネ2026事業という「国の受け皿」があるのに対し、蓄電池にはそれがありません。そのぶん、神奈川県と、お住まいの市の制度を自分で探す必要があるのが蓄電池の特徴です。

県の制度:太陽光との「セット」が条件

神奈川県には令和8年度神奈川県住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金があります。太陽光1kWあたり7万円に加えて、蓄電池は1台あたり15万円。ただし太陽光発電設備と蓄電システムを併せて導入することが条件で、蓄電池だけを後から足す場合は対象になりません。

受付は期を分けて行われ、第1期(2026年5月11日開始)は予算額に達して締め切られました。第2期は2026年9月7日(月)午前8時30分に電子申請で始まりましたが、同じ日のうちに「申請額が予算額に達したため、申請を締め切りました」と県が告知しています(2026-09-07に県公式ページで確認)。当初は9月30日までの予定で、受付可能件数は500件程度でした。今年度の新規受付は終わっています。対象は個人の戸建住宅の所有者で、賃貸住宅は対象外、所得制限の記載はありません。

市の制度:金額の幅がとても大きい

市町村の補助は、金額の考え方が大きく2つに分かれます。

(1) 定額タイプ

「蓄電池1件につき◯万円」と決まっている方式です。座間市は定額4万円、綾瀬市は5万円といった水準で、手続きは分かりやすい代わりに金額は控えめです。

(2) 費用の3分の1タイプ(重点対策加速化事業系)

環境省の交付金を財源にした「地域脱炭素移行・再エネ推進重点対策加速化事業」を使っている市では、蓄電システム費と工事費の合計の3分の1という計算になり、金額がぐっと大きくなります。たとえば三浦市では、蓄電池費用÷蓄電容量が1kWhあたり14.1万円を超える場合はその単価を上限として計算する、という決まりで、太陽光は1kWあたり7万円です。この方式は横須賀市・鎌倉市・逗子市・葉山町とも共同で実施されています。

神奈川県内でとくに手厚いのが川崎市の太陽光発電設備等設置費補助金で、蓄電池は1kWhあたり10万円・上限70万円(FIT非適用の太陽光と連系する場合)。公式ページに「国や神奈川県が実施する他の補助金と併用することができます」と明記されている点も、探す側にはありがたい制度です。

見落としやすい3つの落とし穴

1. 「蓄電池だけ」は対象外のことが多い

県の制度も、重点対策加速化事業を使う市の制度も、太陽光発電設備との同時導入が条件になっているものが目立ちます。すでに太陽光が載っている家に蓄電池だけを足したい場合は、対象になる制度がぐっと減ります。この場合は、既設の太陽光との連系でも認めている制度(川崎市など)を探すことになります。

2. 市によっては国との併用が禁止されている

市の補助金の要綱に「導入する機器について国の補助金の交付を受けていないこと」と書かれていることがあります。相模原市の初期費用ゼロ太陽光の補助や、上に挙げた三浦市の要領がその例です。国と市を単純に足し算できるとは限らないので、併用ルールの記事もあわせて確認してください。

3. 予算切れがとにかく早い

蓄電池を含む太陽光系の補助は、人気が高く予算の消化も速い分野です。2026年度でいえば、伊勢原市の既存住宅用太陽光発電設備等導入補助金は2026年6月9日15時25分で受付終了、藤沢市・鎌倉市・秦野市・横須賀市・海老名市などでも予算上限に達した制度が出ています。「今年度はまだあるはず」と考えず、申し込む直前に受付状況を確認してください。考え方は予算がなくなったらどうなる?で整理しています。

調べる順番のおすすめ

  1. お住まいの市の制度を見る(金額の差がいちばん大きいのはここ)
  2. 神奈川県の制度の受付期間を確認する(期を分けた先着順で、開いている時期が短い)
  3. 市の制度が国・県との併用を認めているかを要綱で確認する
  4. そのうえで、業者に見積もりを取り、申請のタイミングを相談する

当サイトの神奈川県の市町村一覧から、お住まいの市のページで受付状況と確認日を見られます。工事を頼む業者の選び方はリフォーム業者の選び方にまとめました。

よくある質問

Q. 蓄電池だけ、国の補助はまったくないのですか?

A. 当サイトが確認したのは「住宅省エネ2026キャンペーンの4事業には蓄電池が含まれない」という点までです。国にはこのキャンペーン以外の枠組みもありますが、当サイトでは扱っておらず、内容を確認していません。この記事の内容は県と市の制度についてのものとお考えください。

Q. 補助金は工事のあとで申請すればいいですか?

A. 多くの制度で交付決定の前に契約・着工すると対象外になります。順番を間違えると、金額の条件を満たしていても受け取れません。申請の流れと必要書類を先に読んでおくことをおすすめします。

本記事は2026-08-27時点の各公式サイト・交付要綱の内容に基づきます。補助額・条件・受付状況は変わることがあり、予算上限に達すると年度の途中でも受付が終わります。申請前に必ず各制度の公式ページでご確認ください。