同じ家で2回目の補助金は使える?神奈川の市の「過去に受けた人」ルール

2026-09-15 各市の公式ページ・交付要綱を確認して執筆

数年前に太陽光や内窓の補助金を使った家でも、次の工事でまた補助金を受けられるのか。答えは制度によって分かれます。神奈川県内の市の交付要綱を読み比べると、再申請の決まりは5つのパターンに整理できました。この記事でわかることは3点です。

  • 再申請の可否を決める5つのパターン
  • 自分の家がどれに当たるかの調べ方
  • 過去の補助金を思い出せないときの確認先

パターン1 一度受けたら終わり

もっとも厳しいのが、その住宅または申請者が過去に一度でも受けていたら対象外になる決まりです。年数の猶予がありません。

  • 秦野市ゼロカーボンな暮らし創出補助金:交付要綱第3条で、対象者を「過去に同補助金の交付を受けていない者・住宅」と定めています。人だけでなく住宅にも印が付くため、その家を買った次の人も使えません。
  • 海老名市住宅断熱改修促進事業補助金:「過去に本補助金または住宅改修支援事業補助金の交付を受けていないこと」が要件です。別の名前の市の補助金を受けていても止まります。
  • 横浜市木造住宅耐震改修促進事業:「過去に国又は地方公共団体等の補助を受けて耐震改修工事を実施した住宅」は対象外です。市の補助に限らず、国や県から受けた分も数えられます。

海老名市と横浜市の例からわかるのは、「この補助金は初めて」では足りない場面があることです。申請書を書く前に、その家で使った補助金を工事の種類ごとに書き出しておくと、窓口でのやり直しを防げます。

パターン2 同じ設備だけ不可

住宅ではなく設備に印が付くタイプです。太陽光でもらった家でも、蓄電池は別枠として申請できます。

座間市スマートハウス関連設備設置補助金は、交付要綱第4条第2項で、本補助金または旧・座間市住宅用太陽光発電設備設置補助金で同一設備の補助を受けた場合、その設備だけが対象外と定めています。廃止された古い要綱の分まで引き継いで数える点が特徴です。

似た考え方に、制度どうしの組み合わせを禁じるものもあります。平塚市太陽光発電設備導入補助金は平塚市ゼロエネルギーハウス導入補助金との併用ができず、同一住宅で両方は受けられません。小田原市地球温暖化対策推進事業費補助金は同一年度内に同じ種類の補助金を1回までとし、電気自動車とV2Hの組み合わせだけを例外にしています。

パターン3 同じ部位だけ不可

断熱改修でよく出てくるのが、家のどこを工事したかで判定するタイプです。1階の窓で受けた家が、次に2階の窓や壁で申請できる場合があります。

大和市の既存住宅断熱改修の補助金は、同一部位への重複交付を認めない一方、異なる部位なら交付できる場合があると市が示しています(2026-08-10に公式で確認)。南足柄市地球温暖化対策推進事業補助金(既存住宅の断熱リフォーム)は、さらに年数を組み合わせ、「原則として申請日から過去10年間に住宅の同一部分を対象とした断熱リフォームに係る市補助金の交付を受けていないこと」を要件にしています。

部位という言葉の線引きは市が判断します。窓と壁は別として扱われますが、同じ部屋の窓を追加で工事する場合の扱いは要綱に書かれていません。工事の範囲を決める前に窓口へ問い合わせてください。

パターン4 通算の上限額まで

回数ではなく金額で区切る決まりもあります。上限に届くまでなら、複数回に分けて工事しても構いません。

厚木市省エネ住宅導入促進奨励金の断熱窓改修は1回あたり上限20万円ですが、同一住宅で過去に本奨励金を受けている場合は通算20万円が上限です。前回12万円を受けていれば、次に使えるのは残り8万円までになります。

上限に届いていなくても、市の予算が尽きれば受付は止まります。厚木市の断熱窓改修は、2026-09-15時点で申請額が予算額に達して受付を終了しました。枠の残りは予算がなくなったらどうなるかで確かめ方を説明しています。

パターン5 何年かあければ可

時間をあければ再申請できる制度もあります。三浦市住宅リフォーム助成事業は、同一の住宅について令和5年度以前に助成を受けた方なら再申請できると公式ページに書かれています。令和8年度から見れば3年前までの分が対象外という形です。

同じ家に別の人が住んでいる場合の扱いも、制度ごとに違います。横浜グリーンエネルギーパートナーシップ事業(YGrEP)は規約第4条第3項で、同一の戸で導入する場合は申請者が別でも申請は1回までと定めています。中古住宅を買った人は、前の所有者が使っていないかを確かめる必要があります。

自分の家がどれに当たるかの調べ方

  1. 制度ページの対象者要件を読む:「過去に」「同一」「通算」の3語を探すと、再申請の決まりはたいてい見つかります。
  2. 交付要綱の第3条・第4条を見る:公式ページに書かれていなくても、要綱の対象者や対象事業の条に書かれていることが多くあります。
  3. 市の担当課に住所を伝えて聞く:過去の交付記録は市が持っています。思い出せないときは窓口で確認するのが確実です。

国の3事業(先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・みらいエコ住宅2026事業)は年度ごとの事業で、前年度に受けたことが翌年度の申請を妨げる決まりはありません。ただし同じ窓を同じ年度に二重で申請することはできません。

補助金でつけた設備を外す工事は別の話

2回目の申請とは別に、前回の補助金でつけた設備には処分制限期間があります。期間内に撤去や譲渡をすると返還を求められます。座間市は太陽光10年・蓄電池6年と定めています。詳しくは処分制限期間の話で整理しました。

国と市を重ねて使う場合の考え方は補助金の併用入門、対象外になりやすい条件は対象外になる7つのケースもあわせてご覧ください。補助金の手続きに慣れた業者の探し方はリフォーム業者の選び方で説明しています。

本記事の要件は2026-09-15時点で各市の公式ページと交付要綱を確認したものです。再申請の可否は年度ごとに変わり、要綱の改正で条件が追加されることもあります。申請の前に必ずお住まいの市区町村の担当課と各制度の公式ページで最新の内容をご確認ください。