窓の断熱リフォームで固定資産税が3分の1減る「省エネ改修減額」とは

2026-09-01 公式サイト・国土交通省資料を確認して執筆

窓の断熱リフォームというと「補助金がいくらもらえるか」に目が行きますが、実はもうひとつ、翌年度の固定資産税が3分の1減額されるという値引きがあります。正式には「熱損失防止改修(省エネ改修)住宅に対する固定資産税の減額」といいます。現金が振り込まれる補助金とちがい、来年の税金の請求額そのものが下がるしくみです。補助金と両方使えますが、自分から申告しないと1円も減りません。ここが最大の落とし穴です。

どれくらい安くなるのか

改修工事が完了した年の翌年度分について、その住宅の固定資産税額の3分の1が減額されます(居住部分120㎡相当分まで)。減るのは1年分だけで、ずっと続くわけではありません。横浜市の場合は市独自の措置として都市計画税も同じく3分の1減額され、さらに工事によって認定長期優良住宅になった場合は減額割合が3分の2に拡充されます(2026-09-01に横浜市公式ページ・最終更新2026年6月29日で確認)。土地の税金は減りません。

対象になる家の条件

国土交通省の資料(2026-09-01確認)によると、次のすべてを満たす必要があります。

  • 平成26年4月1日以前から建っている家であること(それより新しい家は対象外)
  • 賃貸住宅ではないこと(自分が住んでいる家、または持ち家であること)
  • 改修後の床面積が40㎡以上240㎡以下であること
  • 店舗などとの併用住宅の場合、床面積の2分の1以上が住まいであること
  • 工事を2031年(令和13年)3月31日までに行うこと

マンションでも使えますが、対象は専有部分に対して行った工事に限られます。なお床面積の条件は、2026年(令和8年)3月31日までに完了した工事については50㎡以上280㎡以下という別の基準が適用されます。

「窓の断熱」が必須。他の工事だけでは使えない

対象になる工事は決まっていて、窓の断熱改修が必須です。窓をやらずに床や壁だけ、給湯器だけ、では対象になりません。

  • 必須:窓の断熱改修(ガラスの交換/内窓の新設・交換/サッシごと交換)
  • 併せて行う場合に対象:床・壁・天井の断熱改修
  • 設備:高効率エアコン、潜熱回収型給湯器(エコジョーズ)、ヒートポンプ式電気給湯器(エコキュート)、家庭用燃料電池、太陽熱利用システム、太陽光発電設備

窓の性能にも基準があり、改修した部位が平成28年省エネ基準に新たに適合することが条件です。どの製品なら基準を満たすかは施工業者に確認してください。先進的窓リノベ2026の対象製品はもともと高性能な窓なので、実務上はこの制度と重なりやすい組み合わせです。

要注意:60万円は「補助金を引いたあと」で数える

工事費の条件は「補助金等を差し引いた自己負担額が60万円(税込)を超えていること」です。ここを勘違いしやすいので気をつけてください。たとえば工事費が90万円で、窓リノベの補助金を40万円受け取ったとすると、自己負担は50万円になり、60万円を超えないので対象外になります。補助金をたくさんもらうと、こちらの減税からは外れることがある、という関係です。

設備(エアコンや給湯器など)を含める場合は数え方が少し変わり、窓・床・壁・天井の断熱工事だけで50万円を超え、かつ設備を含めた合計が60万円を超えていることが条件になります。補助金の併用ルールとあわせて、見積もり段階で業者に計算してもらうのが確実です。

手続きは「工事完了から3か月以内」

この制度でいちばん多い取りこぼしが、期限切れです。工事が完了した日から3か月以内に、家がある市区町村の窓口へ申告しなければなりません。補助金の申請とは別の手続きで、税金の担当課が窓口です。

  • 申告書(各自治体の様式)
  • 増改築等工事証明書…建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、住宅瑕疵担保責任保険法人のいずれかが発行します。通常は工事を担当した建築士が出すので、契約前に「証明書は出せますか」と業者に確認しておくと安心です
  • 補助金の額が分かる書類(補助金を受けた場合)

横浜市では区役所の税務課家屋担当が窓口で、郵送でも申告できます。相模原市も同じく完了後3か月以内の申告が必要です(いずれも2026-09-01に公式ページで確認)。相模原市の省エネ改修減額のページもあわせてご覧ください。

他の減額制度とは重ねられないことがある

横浜市の公式ページには、バリアフリー改修の減額と震災等代替家屋の減額を除き、他の減額制度と重複して適用することはできないと明記されています。また、この減額は1戸につき1度しか受けられません。耐震改修の減額も検討している方は、どちらが有利かを先に確認してください(神奈川の耐震改修補助)。

まとめ:補助金の申請と一緒にカレンダーに入れる

補助金は工事の前後に業者が動いてくれることが多いのに対し、この減額は持ち主が自分で申告する制度です。工事が終わったら「3か月以内に市役所へ申告」を必ず予定に入れてください。窓の断熱リフォーム全体の流れは先進的窓リノベとは、申請の流れと必要書類で確認できます。業者選びはリフォーム業者の選び方もどうぞ。

本記事は2026-09-01に国土交通省の資料(省エネ改修に係る固定資産税の減額措置)、横浜市および相模原市の公式ページを確認して書いています。手続きの様式・必要書類・窓口は市区町村ごとに異なり、横浜市・相模原市以外の市の運用は当サイトでは未確認です。申告の前に、お住まいの市区町村の固定資産税(家屋)担当課へ必ずご確認ください。個別の税額の判断は税務署または市区町村の税務担当にご相談ください。