中古住宅のリフォーム補助金に築年数の条件はある?神奈川で確かめた線引き
2026-09-06 公式サイト確認・執筆
中古の家を買ってリフォームする人から出てくる疑問が「築年数が古いと補助金は使えないのでは」というものです。答えは制度によって分かれます。古いほど有利になる制度、築年をまったく問わない制度、逆に古すぎると門前払いになる制度が混在しています。公式サイトで確認した線引きを並べます。
古い家のほうが上限が高い制度がある
国のみらいエコ住宅2026事業のリフォームは、新築時期が古い住宅ほど補助上限が大きくなります。公式サイトの区分は次のとおりです。
- 平成3年以前に新築:上限100万円/戸(義務基準相当まで断熱した場合)
- 平成4年〜平成28年に新築:上限80万円/戸(同)
断熱の到達水準を次世代省エネ基準相当にとどめた場合は、それぞれ50万円と40万円になります。築年が古い家は断熱の弱さも大きいため、そこを直す工事に厚く配分する設計です。
逆に「新しすぎる家」は対象外になる
同じみらいエコ住宅2026のリフォームには上限側の条件があります。対象は平成28年12月31日以前に新築された住宅です。確認は建物の登記事項証明書(全部事項証明書)で行うと公式に書かれています。平成29年以降に建った家は、原則としてこのリフォーム枠を使えません。
例外として、平成11年基準に届いていないことを証明できれば対象になる規定があります。ただし証明の手間を考えると、築浅の中古を買った人は次の窓リノベを軸に考えるほうが現実的です。
窓リノベは「建築から1年」以外に築年の縛りがない
先進的窓リノベ2026事業の対象住宅は「既存住宅」です。公式の定義は工事請負契約日の時点で建築から1年が経過した住宅、もしくは過去に人が居住した住宅の2つです(2026-09-06確認)。上限側の築年条件は置かれていません。築3年でも築60年でも、条件を満たせば同じ土俵に立てます。
建築日は原則として検査済証が出た日を指します。中古を買った直後で書類が手元にない場合は、売主か仲介会社に検査済証の有無を先に確認してください。
給湯器の補助は新築でも中古でも同じ
エコキュートなどを対象にした国の給湯省エネ2026事業は、新築・既存のどちらも対象です。築年数による線引きはありません。買った家の給湯器が古い場合、この制度がいちばん手前の選択肢になります。中身は給湯省エネ2026とはで解説しています。
耐震の補助は「平成12年5月31日」が分かれ目
神奈川の市が持つ木造住宅の耐震改修補助は、国の制度と逆で古い家だけが対象です。横浜市木造住宅耐震改修促進事業の対象は、平成12年5月末以前に建築確認を得た木造住宅です。2階建て以下で在来軸組構法であること、耐震診断で上部構造評点1.0未満と出ることも条件になります。
川崎市も同じ日付で線を引いていましたが、令和8年4月から対象を広げました。過去の震災で一部被害がある平成12年5月以前築の新耐震基準の木造住宅が加わっています。市の公式案内チラシによると、受付期間は毎年度4月から10月末までです(2026-09-06実読)。
昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅であれば、耐震シェルターや防災ベッドの助成という別の道もあります。改修工事まで踏み切れない場合の選択肢として、川崎市が上限30万円で用意しています。
逗子市は築年ではなく「耐震性があるか」で判定する
断熱改修の補助に耐震の条件を付ける市もあります。令和8年度逗子市既存住宅断熱改修等省エネ対策費補助金は、対象住宅に耐震の条件を置いています。昭和56年6月1日以降に建築確認を得て着工した住宅が対象です。現行の耐震基準に適合させる改修を済ませた住宅も認められます。
つまり昭和55年築の家でも、耐震改修を先に終えていれば断熱の補助を申請できます。築年数そのものではなく、耐震性を満たしているかどうかで判定する形です。
中古を買う前に確かめておく3つの書類
築年の条件は自己申告では通りません。次の3点があるかどうかで、使える制度の幅が変わります。
- 登記事項証明書:新築年月日の証明に使う。みらいエコ住宅2026のリフォームで必須
- 検査済証:建築日の判定に使う。窓リノベの「建築から1年」の確認に関わる
- 耐震診断の結果:市の耐震補助と、逗子市のような耐震条件付きの断熱補助で必要になる
売主が書類を紛失しているケースは珍しくありません。購入の交渉段階で有無を聞いておくと、引き渡し後に補助金を諦める事態を避けられます。ほかに申請が通らない条件は住宅の補助金が「対象外」になる7つのケースにまとめました。